インターネットゲームポータルサイト「ハンゲーム」を運営するNHN Japanは2008年1月19日(土)、同社のオンラインアクションRPG『アラド戦記』のイベント「2007-2008日韓決闘場大会」の前半戦となる「JAPAN Round」を、東京・品川区のNHN Japan本社において開催した。
本イベントは、日韓両国から選ばれた12名(各国6名ずつ)の代表プレイヤーが、個人戦や団体戦など様々な試合形式で激突し、優勝国とチャンピオンを決定するというもの。
大会は2日間にわたって行われ、今回行われた「JAPAN Round」では、全6セットのうち前半3セットを消化。残りの半分は2月3日(日)に韓国ソウルにて行われる「KOREA Round」にて争われることになっている。
普段は交わることのない日韓両サーバーのプレイヤーが、互いのプライドをかけてぶつかり合う一大イベントとあって、多くのプレイヤーがその成り行きに注目していることだろう。
さっそくだが、試合の様子をレポートしていきたい。
※各写真をクリックすると、拡大したものを見ることができます
優勝国のチームには賞金30万円、「KOREA Round」で行われる個人戦の優勝者には賞金10万円が贈呈される プロゲーマーの国・韓国だけあって、試合前にはビデオカメラでインタビューを受けている選手も 開会式では、日本側・韓国側の公式マネージャーにより、優勝旗の交換が行われた
■『アラド戦記』 の本場・韓国を相手に、日本勢は大健闘!
各試合の勝敗に応じて、両国の勝ち点がカウントされていく仕組み。前後半合わせて16試合が行われるので、先に9勝すれば優勝が確定する
◆第1セット◆
まず第1セットは1vs.1の個人戦(6試合)。代表6人それぞれが韓国側の代表と1対1で戦い、それぞれ勝敗を競う形となった。
1試合目は日本側・ファバル選手がマイスターの遠距離砲撃を的確に決め、まずは1勝。幸先のよいスタートを切ったかに見えた日本側だったが、続く第2~4試合では韓国側の猛反撃を受け、まさかの3連敗。第4試合終了時点で早くも日本側は1-3と追い込まれた形になってしまった。
しかし第5試合では、日本側・寿選手が空中からの奇襲で一気にダメージを奪い、なんとか1点を奪い返すことに成功。さらに続く第6試合では、日本側・輝ノ進選手が、振りの大きい退魔師の攻撃を見事にヒットさせて快勝。結果、第1セット終了時点で両国のスコアは互いに3点ずつと、まずはほぼ互角の滑り出しとなった。
◆第1セット(1VS.1、3本勝負)
第1試合 : ファバル(マイスター) 2-1 ☆メロウ☆(退魔師)
第2試合 : あー君(ウェポンマスター) 0-2 チョボン(トルネイド)
第3試合 : アミリア(バトルメイジ) 0-2 カマエルセラフ(ストライカー)
第4試合 : (※) 輝ノ進(退魔師) 2-1 ミサ(グラップラー)
第5試合 : (※) 寿(阿修羅) 2-1 パラコ(ストライカー)
第6試合 : (※) gaia201x(ポイズンアイビー) 0-2 ジンヨンアサランヘ(バトルメイジ)
※マシントラブルにより、会場では第6試合 → 第5試合 → 第4試合の順で行われた
第1セットは3-3。両者まったくの五分五分でのスタートとなった 途中、3連敗した時にはヒヤリとさせられたが、最後はしっかり取り返した日本側
◆第2セット◆
続いて行われた第2セットは、3vs.3の勝ち抜き戦(2試合)。3人一組のチームで1人ずつ順番に戦い、負けたら次の選手と交代していき、先に全員倒れてしまった方が負けとなる。
が、1セット目では互角の戦いを繰り広げた日本側だったが、ここではあっさり2連敗を喫してしまう。結果、第2セット終了時点でスコアは3-5と韓国が一歩リード。残る第3セットでもし3連敗してしまうと、「KOREA Round」を待たずして早くも日本の勝利はなくなってしまうので、なんとか踏ん張ってほしいところだが…。
◆第2セット(3vs.3の勝ち抜き戦)
第1試合 : ファバル・輝ノ進・あー君 1-2 ジンヨンアサランヘ・☆メロウ☆・パラコ
第2試合 : 寿、アミリア、gaia201x 1-2 カマエルセラフ、ミサ、チョボン
第2セットでまさかの2連敗を喫し、この時点でスコアは3-5と韓国が2点リード 日本側は、韓国側の安定した強さを発揮する「格闘家クラス」になんとか対抗する…!
◆第3セット◆
「JAPAN Round」の最後、第3セットは2vs.2の団体戦(3試合)。ここでは日韓の4人が同時に入り乱れて戦い、最後まで立っていた方が勝者となる。
第2セットの苦戦ぶりからは一転して、今度は日本チームが大攻勢。「残り1試合でも落とせば前半戦負け越し決定」のプレッシャーのなか、まずは寿選手・gaia201x選手ペアが接戦を制すると、勢いに乗ったファバル選手・輝ノ進選手ペアもこれに続いてサクっと2勝目。
5-5で迎えた最終戦も、あー君選手・アミリア選手ペアが見事ストレートで勝利を収め、終わってみればなんと3連勝。見事前半戦は日本側の勝ち越しで終了となり、決着が付いた瞬間には会場全体から大きな歓声が沸き起こっていた。
◆第3セット(2vs.2の団体戦)
第1試合 : 寿・gaia201x 2-1 ジンヨンアサランヘ・☆メロウ☆
第2試合 : ファバル・輝ノ進 2-0 カマエルセラフ・チョボン
第3試合 : あー君・アミリア 2-0 パラコ、ミサ
第3セットで見事3連勝を治め、前半戦は6-5と日本勢の勝ち越しで終了! 最終戦は、会場にいた全員が固唾を飲んで試合の行方を見守っていた
■決着は 「KOREA Round」 へ。 さらなる日本勢の健闘に期待!
試合が終わり、互いの健闘をたたえ合う両選手。まさに「日韓対抗戦」ならではの光景だ
こうして、前半戦終了時点では日本側が6-5でわずかにリード。最終的な決着は2月3日(日)の「KOREA Round」へと持ち越される形となった。
開始前は運営期間などの差からやや不利かとも思われたが、終わってみれば各選手とも予想外の大健闘を見せてくれた。次回、「KOREA Round」ではアウェイでの戦いとなるが、この勢いに乗って、ぜひとも日本に優勝旗を持ち帰ってほしいところだ。
個人的に、試合を見ていて面白かったのが、日本側と韓国側のバトルスタイルの違い。韓国側はストライカーやグラップラーといった、比較的安定した戦い方のできるクラスを主軸に据えていたのに対し(実際、韓国ではストライカーが大人気らしい)、日本側では阿修羅や退魔師といった「一発屋」的クラスが要所要所で活躍していたのが印象に残った。
このあたりは、とにかく「強さ」を求める韓国側に対し、個性的な戦い方や「魅せる」プレイを好む日本側――といった、「お国柄」の様なものが現れていたように感じた。こうした違いが見られるのも「日韓決闘場大会」ならではの面白さと言えるだろう。
また、閉会式では両チームの選手がそれぞれ抱き合ったり、握手をしたりして互いの健闘をたたえ合っていた姿も印象的だった。試合では敵同士でも、試合が終われば良きライバル。普段はプレイするサーバーも違い、プレイスタイルも異なる両プレイヤーだが、この対抗戦で得たものは大きかったようだ。
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