2010年11月24日(水)、ネクソンは同社が運営するオンラインゲーム『アラド戦記』で、大規模アップデート「2nd Impact 未知への出発」を実装予定だ。
『アラド戦記』は、2D横スクロールのフィールドで展開するMMOアクションRPG。プレイヤーは鬼剣士やガンナー、プリーストなどの職業を選んでキャラクターを作成し、世界中に存在するダンジョンをクリアしていく。
間もなく実装される「2nd Impact 未知への出発」は、そんな『アラド戦記』でレベルキャップの解放、新たなダンジョンの追加などの新たな魅力を付与するアップデートだ。その概要は以下のムービーでもわかるが、さらに詳しい内容を『アラド戦記』の開発チームに話を伺うことができた。その模様をお伝えしよう。
▲今回のインタビューに答えてくれたNEOPLE のアラド戦記開発室室長イ・ホジュン氏(左)、同社グローバル室日本チーム長ジョン・スンヨル氏(中央)、ネクソン運用部ゲーム運用2チーム山野寛氏(右)
―まず『アラド戦記』が運営されてから結構長いですが、その中での「2nd Impact 未知への出発」の位置づけを教えてください。
★イ・ホジュン氏(以下、イ氏):
仰るとおり、『アラド戦記』は韓国では2005年夏から正式サービスが行なわれています。この「2nd Impact 未知への出発」は史上最多のコンテンツ量を追加し、さらにレベルを10も拡張するという大きな変化があります。そのため、今までとはちょっと違うネーミングにしました。
――このアップデートは、韓国ではすでに実装されているのでしょうか? また評判はいかがでしょう。
★イ氏:
すでに実装されていますよ。最初は本当に反応がよくて、韓国内でも当時最高の同時接続数を記録しました。ただしレベルを10拡張するというのは少し無理もあって、バランス面で問題が出ました。
――その問題は日本でも残ったままですか?
★イ氏:
いえ、韓国ではもちろんその問題の対策をしていますし、今回日本で実装されるのもその改定バージョンです。
――なるほど。では、日本でも十分に期待されるアップデートですね。
★山野寛氏(以下、山野氏):
そうですね、ユーザーからの要望は多いです。すでに現在のレベルキャップであるレベル60のプレイヤーも多いですし。
上級者待望の、レベルキャップ解放と多数の新フィールド
――具体的な内容について伺います。レベルが70になったとき専用のエフェクトとバフがありますが、これを導入した意図を教えてください。
★イ氏:
カンストするまでの目標にもなるし、それを周囲にアピールしたいだろうな、と思って入れました。
――エフェクトは妖精が周囲をまわるというものですが、世界観的に何か意味があるのでしょうか?
★イ氏:
「カッコいいエフェクトを……」と考えていたら、妖精となりましたね。韓国ではすでにたくさん妖精を連れている人がいますよ。
――まだ実装されてもいないのに先の話になりますが、たとえばレベルキャップが80まで上がったらどう処理されるのでしょうか。妖精がたくさん出るとか?
★イ氏:
それもいいかもしれません(笑)。まだ考えてはいないんですが、また新しいものを入れなきゃいけないかなとは思っています。
――その一方でレベルがカンストすると「上級者の恩寵」という、周囲にバフ効果を与えるアイテムが手に入ると資料にあります。これはどういった意図なんでしょうか。
★イ氏:
このアイテムはクールタイムさえ経てば、無制限で使えるものです。なので、レベルが低い人たちに使って「君たちも頑張れよ」みたいな感じでコミュニケーションしてほしいですね。
▲レベルキャップまで到達すると表示されるエフェクト。プレイヤーの周囲を飛び回る妖精だ
――上級者向けには新規エリアやダンジョンも豊富に実装されます。それぞれの内容を教えてください。
★イ氏:
まず新規エリアのルーフトハーフェンですが、すでに実装されている天界ダンジョンを通過した場所になります。イメージをご覧になっていただければわかりますが、海に面した地域になっています。そこには海上列車というダンジョンもありますよ。
――どことなく日本風に見えたのですが……。
★ジョン・スンヨル氏(以下、ジョン氏):
日本というよりも、韓国の瓦屋根をコンセプトに作っています。東洋風という意味では正しいですが、特に日本というわけではないですね。
――新規ダンジョンについても教えてください。
★イ氏:
まず天界人とカルテルが対立しているアントベル峡谷にダンジョンが追加されます。ピエロやトラップっぽい攻撃をしてくるサーカス団と戦う夜間襲撃戦とか、ロボットと戦う追撃殲滅戦というのもありますね。この追撃殲滅戦は敵だけでなく、APCという一緒に戦ってくれるキャラクターが出てきます。そのほか、補給路遮断戦 というダンジョンも追加になります。
――結構賑やかになるんでしょうか。
★イ氏:
APCは4、5人くらい出てくることもあるので、かなりわいわいとしますよ。あとノースマイアでは血蝶の舞というダンジョンが追加されているのですが……これって何と呼ぶんでしょうか? ちちょう? それともけっちょう?
――日本ではまだ読みかたは決まっていないと(笑)。
(ここでゲーム内の通訳担当者が「ちちょう」と指示)
★イ氏:
「チチョウノマイ」で(笑)。ここでは昆虫型のモンスターが出てきます。またその近くの疑惑の街というダンジョンは、魔女がメインの敵になるものです。
――紹介して頂いたダンジョンですが、これまでと大きく異なる部分などはありますか?
★イ氏:
モンスターのグラフィックや、動きのパターンなど全体的なクオリティが上がっています。あとダンジョンの難易度はこれまで4つでしたが、最上位ランクのヒーローズロードというものが追加されます。
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